消えた相撲チョコの謎

(平成14年9月20日〜23日 資料室掲示板にて掲載!)

 


夏の暑さもようやく終わりを告げようとしていた ある日・・・。
この日 こけらったの父は相撲見物へと出かけていた このお話は
その日の夜から始まる・・・。

「ただいま〜」
「お帰りなさ〜い 楽しかった?」
「あぁ とっても楽しかったよ」
こけらったと そんな会話を交わした父は 玄関の扉を閉めようとして
もう一度 外を確認した
「どーしたの?」
「誰かいたような気がしたんだが・・・どうやら気のせいみたいだ」
そう言って中に入ると 早速リビングでおみやげの店開きが始まった
「見て おかあさん! このチョコ 力士の形してるよ!」
「ほんとだ! 面白いチョコね!」
そう言うと 母とこけの二人は早速 熱いお茶をすすりながら
そのチョコを一個ずつ口の中へと入れた・・・父はと言うと・・・。
「お〜い 俺の酒は どうなってんだ?」
「アッ しまった! お酒無くなってたんだ・・・。」
「こけちゃん ごめん! 下のコンビニ行って買ってきて・・・。」
「ハイハイ!」
「ハイは一回でいいの!」
「はぁ〜〜〜〜〜い」
そんなこんなで その日の夜は何事もなく終ったかのように思えた

そして次の朝

「あれぇ〜?」
朝から 疑問げにそう言う母に こけらったの父は
「どーしたんだ!」
「チョコが一個足りないのよ きのう私とこけちゃんが一個ずつ食べたから
二個だけ減ってるはずなのに 三個も無くなってるのよ しかも残ってる
チョコが全部二つに割れてるし・・・。 あなた食べた?」
「いいや! 俺は食べてないぞ!」
「こけの仕業じゃないのか?」
二人の会話を聞いていた こけが起きてきて
「私じゃないよ!」
「丁度 いいじゃない! きょう 明智さんが来られるんだったら
 推理してもらいましょうよ」
そう話す母に こけは・・・。
「エッ! きょう明智さんが来られるの?」
「何言ってんのよ こけちゃんがきのう そう言ったんじゃないの」

紹介しよう! 明智ザリ郎(39歳)私立探偵! こけらったのネット仲間で
この日 こけの家を訪問することになっていた

「ピンポぉ〜ン!」
「はぁ〜い」
こけらったが玄関のドアを開けると そこには明智が立っていた
「こんにちは こけさん!」
「こんにちは 遠い所をようこそ! どうぞ上がってください」
「おじゃまします」
座敷に通された明智は 暫く こけらったと取りとめもない会話をしていた
すると そこへ母がやって来て・・・。
「明智さんは探偵さんなんだそうですね 実は今朝から我が家で
 事件が起こりまして・・・。」
母は 事の一部始終を明智に話した そして そのチョコの箱を
明智に差し出した
「・・・なるほど これがそのチョコですね」
そう言うと明智は早速 箱の蓋を開けてみた 確かに三つ無くなっている
しかも残されたチョコは すべて真っ二つに割れている・・・暫く眺めた
明智は おもむろに箱の蓋を閉じた そして蓋の上に付いた丸いシミに
気が付く・・・。
「この丸いシミは 何ですか?」
「あぁ これは多分 きのう このチョコを食べた時に飲んだお茶の
シミだと思います お湯のみを この蓋の上に置いたんですよ」
明智は これを聞いてピンと来た
「なるほど!」
そう言うと明智は もう一度そのチョコの蓋を開け裏返してみた すると
そこには 消えた謎のチョコが一個くっついていたのだった つまり母の
置いた湯飲みの熱で その下にあったチョコの表面が溶けて箱の裏に
くっついていたのだった
「なぁ〜んだ! バカバカしい 大恥もいい所ね」
こけらったが 大笑いでそう言うと・・・母が・・・。
「でも明智さん 消えたチョコの謎は解りましたが この二つに割れて
いるのは どう言うことなんでしょう?」
「それなんですよねぇ〜 私も それが気になってるんですが・・・。」
母は 突然思い出したように・・・。
「すみません お茶も出さずに・・・。」
「いえ どうぞ おかまいなく・・・。」

しばらくして 母はジュースを持って来た
「おぉ〜 これは今 巷で人気のマスカットカルピスですね」
「私 これ飲むの初めてなんですよ マスカットの ほのなか香りがして
 甘すぎず美味しいですね〜」
母は 明智の満足げな顔をみると うれしそうに台所へと下がっていった
「あれッ? こけさんは飲まないんですか?」
「私ちょっと カルピスは苦手なんですよ 良かったら私のも どうぞ!」
「エッ?」

「ところで こけさん! 先日 月樹の掲示板に讃岐純子さんが来て
 ましたね! みささんも いたずら好きですよね だって月樹の常連じゃ
 ないと 讃岐純子の正体がみささんだってことも わかりませんからね」
「うん 確かにそうですよね!」
「・・・? すみません ちょっと電話させてもらっていいですか?」
「そちらにありますから どうぞ・・・。」
「いや 携帯持ってますから・・・あれ? 電波状態が悪いぞ
 ちょっと失礼!」
そう言うと明智は玄関の外へと出た・・・しばらくして戻ってくる・・・。
「すみません話の途中で・・・連絡事項を思い出して・・・。」
「探偵さんて言う仕事も大変ですね」
「いやいや! 貧乏暇なし・・・ってやつですよ! あっ そうだ!
 きょう実は すず之介も こちらに来ることになってるんですよ」
紹介しておこう! すず之介こと基喜すず 年齢(知ってるけど言えない)
こけらったの幼馴染でもあり 現在 明智ザリ郎の助手でもある
「エッ すずさんも来るの?」
・・・と 次の瞬間 明智の携帯が鳴る
「やはりそうか ご苦労だった 君もすぐに こっちに来てくれ」
「すずさんですか?」
そう問いかける こけらったに明智は・・・。
「フフフフ・・・。」
「どーしたんですか 明智さん?」
「そろそろ正体を現したらどうです こけさん! いや 怪人コケ面相!」
「明智さんたら何を言い出すかと思ったら・・・なんで私がコケ面相なの?」
「私と こけさんはネットだけのお付き合いなので知らないことは
 たくさんあります でも ネットだからこそ知っていることも たくさん
 あるんですよ あなたは マスカットカルピスが苦手だとおっしゃい
 ましたよね それを聞いて私は変だと思ったんですよ 本物のこけさんは
 子供の頃から大のカルピスファンなんです そこで私はもう一度 君を
 試してみたんですよ 讃岐純子の正体は みささんではなく じゅんさん
 です これをこけさんが知らない訳がない それに すず之介とこけさん
 は幼馴染なので ”すずさん” なんて他人行儀な呼び方はしませんよ」
「この人が 怪人コケ面相だとしたら うちの娘は何処に・・・。」
そう言って心配する母に明智は・・・。
「心配はいりませんよ おかあさん! こけさんは 私の優秀な助手が
 身柄を確保しましたから・・・。」
「こけさんの車のトランクの中に閉じ込められていたそうです 車の
 トランクに閉じ込められるのは コケ面相のいつもの手口なんです
 さぁ コケ面相 これでもまだ しらを切る気か?」
「そこまで知られては 仕方がない」
チャァ〜ン チャチャチャ チャァ〜ン(←仮面を剥ぐ時の音楽)
「とうとう 姿を現したな コケ面相! さぁ 聞かせてもらおう
 ここに進入した訳を・・・。」

ガチャ! ・・・とその時 玄関のドアが開いて本物のこけらったと
すず之介が入ってきた
「先生! こけちゃんは この通り無事に・・・。」
「ご苦労だったね すず之介」
「あっ! あなたはコケ面相! やはり この人の仕業だったんですね
 先生!」
「そうさ! さぁ 聞かせてもらおうコケ面相 ここに潜入した訳を・・・。」
「明智さん あなたは ”マナミンの涙” と言うのを ご存知ですか?」
「マナミンの涙と言えば 3年前にアラブの大富豪アブドラ・ヘリウム氏の
 豪邸から盗まれた時価1億4千万円すると言われているダイヤの
 ことかね?」
「さすがは明智ザリ郎ね 博学だこと・・・。」
「そのマナミンの涙が きのう両国国技館で取引されると言う情報が
 入ったの その情報によるとダイヤは お土産の相撲チョコの中に
 隠されていると言うことだったわ だから私は きのう密かに その
 ダイヤを狙っていた そしたら情報通り彼らはやって来た ところが
 そのダイヤが隠されたチョコの箱が こともあろうか間違って隣に
 座っていた ここの主人の袋に入れられるのをハッキリと見たのよ
 何とか奪おうとしたけど人が多くて出来ず そうこうしているうちに
 主人は家へたどり着いてしまった・・・家の中へ潜入しなければと思って
 いたら そこのお嬢さんが家から出てきたの・・・。」
「そうなんです 父のお酒を買いに行こうと思って外に出たら 突然 後ろ
 からハンカチで口と鼻を塞がれて・・・その後 意識が無くなったんです」
「多分 クロロホルムを嗅がされたんですね」
「その通りよ! そして この家に潜入した私は 夜 家人が寝静まって
 から チョコを割って調べたけどマナミンの涙は見つからず とりあえず
 朝まで様子を伺ってたら 母親の方が ”一個足りない”と 言い出した
 ので 恐らくマナミンの涙は その中に隠されていると思い探さねば・・・
 と思っていたら 明智さん あなたが そのチョコを見つけてくれたと言う
 訳なの ありがとう 明智さん!」
そう言うと次の瞬間 コケ面相は明智が見つけたチョコを右手でつかむと
ベランダの雨どいを伝って下へと まるで軽業師のように逃げていった
「待て コケ面相!」
明智は追おうとしたが すでにその姿は消えていた
「くそぉ〜 コケ面相〜」
この騒ぎで 昼寝をしていた こけらったの父が目を覚まし起きてきた
「何を騒いでるんだ!」
「あなたこそ 何のんきなこと言ってるの 大変だったんだから・・・。」
「おやっ すずちゃん 久し振りだねぇ」
「ご無沙汰しています!」
「ところで こけ! こちらは 何方だ?」
「お友だちの明智さんよ」
「明智です おじゃましています」
「あなたが明智さんですかぁ 娘がいつもお世話になってます」
「こちらこそ ご挨拶が遅れて申し訳ありません」
明智がそう言うと 父は こけらったに向って・・・。
「おまえたち 客人が来られているというのに こんな所で つっ立って
 何やってんだ!」
「だから それどころじゃなかったって言ってるじゃない!」
「ゴチャゴチャ言ってないで 私の机の上に きのうの相撲チョコが
 あるから 早くお出ししなさい」
「相撲チョコですってぇ〜〜! あれって一箱じゃなかったの?」
「多分 係りの人が間違ったんだと思うんだけど 2箱入っていたんだよ
 我が家では2箱もいらないだろうと思って 明日 会社に持って行こうと
 横によけてたんだが それがどうかしたのか?」
「ひょっとしたら・・・? みんなで手分けして このチョコを割るんだ!」
明智のその言葉に みんな手分けしてチョコを割り始めた!
しばらくすると すず之介が・・・。
「先生 ありました!」
「おぉ〜 やはりあったか」
「なるほど〜 これがマナミンの涙かぁ〜 さすがは 時価
 1億4千万円と言うだけのことはあって 素晴らしく美しい!」

かくして事件は思わぬ展開で解決した だがしかし またコケ面相は
何時何処に現れるやも知れません ひょっとしたら 今あなたの隣に
いる人が そうかもしれませんよ!

                             〜完〜

 

 

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